魔鏡古伝

makyo

魔鏡古伝

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¥500
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¥500
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公開日2014.3.1
制作木上ゆうらり
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内容紹介

みどりは、ある日耳の中に音を聞き、従姉、耳鼻科医である珠美の元を訪れる。耳に異常はなく、彼女に、先祖代々守ってきた古社に伝わる六枚の鏡を見せてもらう。その鏡には、以下のような物語を表す絵模様が刻まれていた。
『地球上に人間たちが増え始めた遥か遠い昔、スピリットたち鉱物生命体は地球の環境の変化に耐えられず、次々と地球を去り始めていた。しかし、スピリットと父親の魔王は、堅牢な鏡の城に住み、数々の魔鏡を造っていた。スピリットは、ものをより美しく映し出すという「美しの鏡」を作り、父に内緒で人の国へと旅立つ。鏡を贈られた人の国の姫、姫命は、鏡に映った自分の影に夢中になり、ある日、その鏡が濁ってしまうと、魂を失い人形のようになってしまった。少年タツルは、姫命の魂を取り戻すため、スピリットと共に鏡の城へ旅立つ。無理を重ねたスピリットは途中で死に、結晶卵を残した。魔王は、美しの鏡は未熟な心には毒であり、人間には自らの手で作った「真実の鏡」が必要であると言い残し、城ごと宇宙へと飛び立っていく。タツルは、父の国へ渡り鏡造りを学んだ。年余を経て真実の鏡を得たタツルは、姫命の元へ帰ってくるが、国は森を失いまるで異国のように変わり果てていた。それは西方から来た斉雀王が濁った鏡を磨き、姫命の夫となってからのことだという。タツルは「真実の鏡」を斉雀王に献上すると偽り、真実の鏡に美しの鏡を映し出すと、美しの鏡は粉々に砕け飛び散った。鏡の無数の破片が王の目を射ると王は全てを忘れ、姫命は我に帰る。それから、姫命は国を良く治め、タツルは鏡造り師となって、この物語を表した六枚の鏡を鋳た。
 みどりは、「真実の鏡」の行方が気になり再び珠美の元へ行った。彼女は、真実の鏡を使い、スピリットの結晶卵から長い時を経て育ったスピリットと交信しており、みどりと共に魔王を呼び出すと、真実の鏡の上に、魔王のホログラムが現れる。珠美は人類の意識革命のための結晶を求める交渉を始めたが、みどりは気を失ってしまい、正気を取り戻した時には珠美の姿は既にどこにも見えなかった。後には、珠美の手紙が残っていて、魔王の元へ旅立ったことを知る。

著者紹介

一九五六年生まれ。神奈川県出身、岡山県在住。医師、ホメオパス。

 

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